この記事では、土地区画整理士の試験日・試験内容・合格率についてまとめています。この資格に関心がある皆さま是非参考にしてください。
土地区画整理士は wikipedia では 土地区画整理次号の円滑な施行が進められるように、当該事業に関する専門的知識の維持向上を図ることを目的として、国土交通大臣が行う技術検定に合格した者、と記載されています。駅前の整備や宅地造成といった公共事業において土地区画整理事業をスムーズに行えるよう、事業の中心となる専門家です。土地提供者間の利害関係を公正な立場から調整し、道路・公園・宅地など区画整理事業を進行させるのが主な仕事になります。
土地区画整理士は独占業務がありませんが、実務経験が必要であり、民間のデベロッパーや土木コンサル系の会社では速戦力として重宝されると思われます。土地区画整理士はこのように公共事業として行われる業務で活躍できる資格であるといえます。
それでは、土地区画整理士資格について紹介していきましょう。
土地区画整理士技術検定の概要
土地区画整理士技術検定は「学科試験」と「実地試験」のから構成されています。「学科試験」「実地試験」の試験日は同日にあり、申込に関しては下記の2種類があります。
② 実地試験のみ 受験
ちなみに②実地試験のみの受験資格があるものは 、下記になります。
1)前年に学科試験合格者
2)技術士法による技術士試験の第二次試験のうち技術部門を建設部門(選択科目を「都市及び地方計画」とするものに限る)のよる試験に合格したものを含む
受験資格
学科 | 実務経験年数(R4.5.31現在) 指定学科 指定学科以外 |
|
大学卒業後 | 1年以上 | 3年以上 |
短期大学卒業後 高等専門学校(5年制)卒業後 |
2年以上 | 4年以上 |
高等学校卒業後 | 3年以上 | 5年以上(※) |
不動産鑑定士 不動産鑑定士補の場合も含む |
2年以上 (ただし大学の指定学科卒においては1年以上) |
|
その他の者 | 8年以上 |
① 当年度学科試験受験者
② 前年度の学科試験合格者
③ 技術士法による技術士試験の第二次試験のうち技術部門を建設部門(選択科目を「都市及び地方計画」とするものに限る)の合格者で、土地区画整理事業に関し1年以上の実務経験を有する者
受験申込方法
受験の申込方法は「郵送申し込み」のみです。
受験手数料
- 学科・実地試験:18,000円
- 実地試験のみ:9,000円
土地区画整理士資格の試験日と試験内容
試験日/試験時間
学科/実地試験:令和4年9月4日(日)
学科及び実地試験 時間 | |
入室時間 | ~9:45まで |
受験に関する説明 | 9:45 ~ 10:00 |
学科試験 | 10:00 ~ 12:30 |
昼休み | 12:30 ~ 13:20 |
入室時間 | 13:20まで |
受験に関する説明 | 13:20 ~ 13:30 |
実地試験 | 13:30 ~ 16:30 |
試験内容
学科試験
試験内容は以下の通りです。
土地区画整理事業の基本に係る一般的事項に関する基礎的知識を有すること
換地計画の作成に関する基礎的知識を有すること
土地区画整理事業の施行に必要な土地評価に関する基礎的知識を有すること
土地区画整理事業の施行に必要な法令に関する基礎的知識を有すること
実地試験
試験内容は以下の通りです。
仮換地の指定、換地計画の作成及び換地処分を適正に実施するために必要な高等の専門的応用能力を有すること。
受験地一覧
東京、名古屋、大阪、福岡
検定会場は受験票にてお知らせ
土地区画整理士試験の合格点と合格率
合格点と合格率
学科・実地試験共 総得点の60%以上をもって合格とする。ただし、学科試験は各科目ごとに足切り点があり。
土地区画整理士技術検定試験 過去のデータ | ||||||
学科試験 | 実地試験 | |||||
受験者(名) | 合格者(名) | 合格率(%) | 受験者(名) | 合格者(名) | 合格率(%) | |
令和3年 | 229 | 118 | 51.5 | 205 | 68 | 33.2 |
令和2年 | 220 | 132 | 60 | 220 | 58 | 26.4 |
令和元年 | 301 | 146 | 48.5 | 250 | 125 | 50.0 |
平成30年 | 252 | 124 | 49.2 | 202 | 62 | 30.7 |
平成29年 | 257 | 141 | 54.9 | 238 | 97 | 50.6 |
平成28年 | 256 | 147 | 57.4 | 206 | 81 | 39.3 |
合格発表
合格発表日は、毎年12月初旬ごろ
資格難易度
難易度:「B」 普通
【資格の難易度レベル】
土地区画整理士技術検定試験は受験者数が少ないため、合格に必要な勉強方法等、試験に関する情報が少なく勉強の進め方などに不安がありますが、試験では過去問から大きく逸脱した問題はほとんど出題されないので、独学で十分突破は可能です。学科試験は過去問題集などで十分に対応できますが、記述式の問題では換地設計の計算問題が必ず出題されるので難易度も高くなるため、計算方法は十分に理解しておかねばなりません。推薦教材の過去問と参考書で、計画を立ててまじめに勉強に取り組めば、それほど難しくはありません。勉強時間は総学習時間で50~60時間です。
平成26年度から、土地区画整理士技術検定の不合格者に対し、試験の結果として成績を通知します。成績の通知は、以下のとおり、学科試験及び実地試験の別に応じて行います。 また、内容については、全体の結果のみ表示し、設問毎の得点等の通知は行いません。
【学科試験】 ・総得点が合格基準未満の場合
【結果】○○問 正解 ・各試験科目別の得点が合格基準未満の場合
【結果】基準に達しなかった科目〈○○○○〉があるため 注)各試験科目とは事業総論・換地計画・土地評価・法規を指します。
【実地試験】 ・総得点が合格基準未満の場合
【評定】 B : 得点が40%以上合格基準未満
【評定】 C : 得点が40%未満
・各試験科目別の得点が合格基準未満の場合 【結果】基準に達しなかった科目〈○○○○〉があるため
注)各試験科目とは換地設計・実務経験・事業計画・移転補償・法規を指します。
※通知した成績に関する問い合わせにはお答えできません。
※合格者に対しては成績の通知は行いません。また、問い合わせにもお答えできません。
※学科試験の不合格者に対しては、実地試験の採点は行いません。
土地区画整理士技術検定試験の参考書・問題集のおすすめ
『土地区画整理士の学科試験勉強用のテキスト・問題集ってあるの?』と悩んでいませんか?こちらでは、土地区画整理士の学科試験を独学で勉強している方に向けて、おすすめのテキストや問題集をご紹介します。土地区画整理士技術検定試験は受験者数が例年少なく、問題集や参考書も多くありません。主に、土地区画整理士会のHPで販売されている今からご紹介する2冊を繰り返し学習すれば合格するといわれています。是非参考にしてみてくださいね。
土地区画整理士試験問題の傾向(令和3年版)
土地区画整理士技術検定の学科試験及び実地試験について最近3か年の問題と解答並びに解説を記載。また、毎年開催される土地区画整理実務講習のテキストにも用いられる。
土地区画整理士会のHPから購入可能。
値段は3,000円。
土地区画整理士技術検定は、過去問より逸脱した問題はほとんどないといわれていますので、この問題集を何回も繰り返して解いていれば問題無いと思います。
※Amazonなどで販売はありません
改訂6版・土地区画整理の手引 -事業と実務の要点ー
土地区画整理事業について、全般にわたり主要な点を解説し、また、土地区画整理技術検定の試験科目のすべてを網羅した図書です。
値段は5,400円。
この参考書を隅から隅まで理解すれば満点合格も可能です。
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