不動産鑑定士の資格を独学で取りたい場合、とくにテキスト・問題集の選び方が重要です。とは言っても、不動産鑑定士のテキスト・問題集はたくさんの種類があるので、どれが自分にとって合っているのか、効率的に勉強できるのか迷ってしまいそうですよね。この記事では、不動産鑑定士におすすめのテキスト・問題集をランキングでご紹介します。ポイントをまとめているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
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不動産鑑定士の参考書・問題集の選び方
効率的に合格を目指すための参考書・問題集の選び方のポイントを8つまとめました。
① 公式教材の確認
試験の公式ウェブサイトや主催団体が推奨している参考書や問題集は、試験内容に最も適している場合が多いです。まずはこれらを確認しましょう。不動産鑑定士試験は、国土交通省土地鑑定委員会が管轄しています。国土交通省設置法第6条に基づき設置された機関です。
② 評判や口コミのチェック
Amazonや書店のレビュー、SNSでの評判を確認するのも良い方法です。不動産鑑定士の資格についても実際に使用した人の意見を参考にすることで、自分に合った教材を見つけやすくなります。こちらでは、Amazonのレビューをいくつか紹介しますね。
不動産鑑定士目指す人は多くの人が持っているだろうけど、まず宅建を持っている人じゃないと理解できないようなことが多い。図や表を使えば一目瞭然なことをわざわざ文章でダラダラ書いているから自分でまとめ直すのがだるい。参考書自体を薄くしたいからか知らないけど分かりにくい文章が所狭しと敷き詰められてて本としても読みにくい。不動産鑑定士の参考書が少ないから選ばざるを得ないけど、マジで分かりにくい。
日本の三大国家資格のひとつである不動産鑑定士について対話形式でわかりやすく書かれています。普段ほとんど接する機会がないので、その仕事がどんなものか知りませんでしたが、この本には詳しく書かれており、資格を取るまでの道のり、資格を取ったあとのビジネスについてまで網羅されています。「不動産鑑定士」という名称からすごく地味な印象を持っていましたが、可能性に満ちた職業であることに気付かされました。友人に不動産鑑定士を目指している人がいるので是非受かってほしいです。
③ 最新の情報かどうか
試験の内容や形式は年々変わることがあります。最新版の参考書や問題集を選ぶことが大切です。特に法改正などが関わる試験では、最新の情報が含まれていることが重要です。以下のランキング第1位で紹介している「不動産に関する行政法規 最短合格テキスト」は、2025年版ですので最新の内容にアップデートされています。
④ 自分のレベルに合ったものを選ぶ
初学者向け、中級者向け、上級者向けなど、レベルに応じた教材を選びましょう。自分の理解度や学習の進捗に合わせたものを選ぶことで、効率的に学習を進めることができます。不動産鑑定士の合格率は4%程度と非常に難易度の高い国家試験となっています。出題分野が多いので、各分野ごとのテキストと過去問でしっかりとした対策が必要です。現状、不動産鑑定士の参考書と問題集はTAC出版が占めており、分野ごとに出版されています。
⑤ 問題集の質と量
問題集は解説が充実しているものを選ぶと良いです。また、過去問や予想問題が多く収録されているものを選ぶことで、試験対策がしやすくなります。あと、問題にチェック欄があると自分の得意・苦手項目がすぐに分かるので効率的に復習ができます。不動産鑑定士の試験は短答式の総合点で概ね7割、論文式の総合点で概ね6割の正答で合格する試験です。ただし、どちらも各試験科目について一定の得点が必要です。ですから、得意分野だけを伸ばすのではなく、苦手な分野が無いようどの科目でも確実に得点につなげていくことが大切でしょう。
⑥ 重要なところが赤文字になっている
赤文字部分を赤シートで隠すだけで重要語句を覚えることができるので、ノートや暗記カードを作る手間がなく効率的に勉強できます。以下のランキング第1位で紹介している「不動産に関する行政法規 最短合格テキスト」は、大切なポイントが赤字で書かれていて赤シートが付いています。
⑦ ひとつの項目ごとに例題や過去問がのっているテキスト
ひとつの項目ごとに例題や過去問がのっているテキストは、すぐにアウトプットができるので理解度が高まります。以下のランキング第2位で紹介している 「不動産鑑定士 短答式試験 鑑定理論 過去問題集」をはじめ、TAC出版の「もうだいじょうぶ!!」シリーズの過去問題集は、各問題が科目別にわかりやすく整理されています。
⑧ モチベーションが上がるもの
例えば、デザインが良い・見やすい・サイズや厚さなど、自分が好きでしっくりくるものを選ぶことも、試験勉強を続けていくうえで重要です。
不動産鑑定士の参考書・問題集ランキング10選
不動産鑑定士試験を受ける方におすすめの参考書と問題集をランキングでご紹介します。
【第1位】不動産に関する行政法規 最短合格テキスト
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第1位は「不動産に関する行政法規 最短合格テキスト」です。必要な知識をコンパクトにまとめているので、初学者でも無理なく行政法規に関する知識を身につけることができます。短期間で合格ラインの力を身につけるために、試験に出る項目に絞り込み、出題可能性の高い項目を優先的に記載しています。出題可能性の高い項目を優先し、初心者でも短期間で合格ラインの力を身につけられることと、合否を分ける行政法規を完全攻略できる点をみても1位にさせていただきました。
著者 | TAC不動産鑑定士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2024/10/18 |
ページ数 | 334ページ |
【第2位】不動産鑑定士 短答式試験 鑑定理論 過去問題集
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第2位は「不動産鑑定士 短答式試験 鑑定理論 過去問題集」です。短答式試験「鑑定理論」の8年分の問題と解答・解説をまとめた過去問題集です。不動産鑑定評価基準に立ち戻って学習ができるよう、各問に「基準」及び「留意事項」における関連章を明示しています。ポイント集中解説と出題傾向一覧表で徹底学習できることと、最重要科目とも言える「鑑定理論」の試験対策に最適な点をみても2位にさせていただきました。
著者 | TAC不動産鑑定士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/8/9 |
ページ数 | 692ページ |
【第3位】2025年度版 不動産に関する行政法規 過去問題集(下)
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第3位は「2025年度版 不動産に関する行政法規 過去問題集(下)」です。15年分の行政法規の問題と解答・解説をまとめた過去問題集です。行政法規に必要な試験対策がバッチリできます。他の科目以上に重要となる過去問の繰り返しを本書が後押していることと、法律別の編成と充実解説で行政法規を完全マスターできる点をみても3位にさせていただきました。
著者 | TAC不動産鑑定士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2024/7/16 |
ページ数 | 673ページ |
【第4位】2025年度版 不動産に関する行政法規 過去問題集 (上)
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第4位は「2025年度版 不動産に関する行政法規 過去問題集 (上)」です。第3位の下巻と同様に、15年分の「行政法規」の問題と解答・解説をまとめた過去問題集です。行政法規に必要な試験対策がバッチリできます。他の科目以上に重要となる過去問の繰り返しを本書が後押しします。
著者 | TAC不動産鑑定士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2024/7/16 |
ページ数 | 453ページ |
【第5位】2024年度版 不動産に関する行政法規 過去問題集 (上)
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第5位は「2024年度版 不動産に関する行政法規 過去問題集 (上) 」です。2025年版と同様に、15年分の「行政法規」の問題と解答・解説をまとめた過去問題集です。行政法規にに必要な試験対策がバッチリできます。他の科目以上に重要となる過去問の繰り返しを本書が後押しします。
著者 | TAC不動産鑑定士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/7/12 |
ページ数 | 532ページ |
【第6位】経済学 過去問題集
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第6位は「経済学 過去問題集」です。平成元年から令和5年までに出題された、不動産鑑定士論文式試験 経済学の問題と解答例をまとめた問題集です。豊富な過去問を解くうちに、出題傾向が把握できます。「解答への道」で、答案を書く知識が身につきます。
著者 | TAC不動産鑑定士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/10/19 |
ページ数 | 416ページ |
【第7位】不動産鑑定士 論文式試験 鑑定理論 過去問題集 演習
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第7位は「不動産鑑定士 論文式試験 鑑定理論 過去問題集 演習」です。18年分の不動産鑑定士試験のうち、鑑定理論で出題された論文問題が完全収録されています。本試験での出題傾向、出題者の問いかけに筋道を通した答案の構成仕方が過去問演習を解くことで身につきます。
著者 | TAC株式会社 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2024/10/22 |
ページ数 | – |
【第8位】不動産鑑定士 民法 過去問題集
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第8位は「不動産鑑定士 民法 過去問題集」です。平成元年から令和5年までに出題された不動産鑑定士論文式試験 民法の問題と解答例をまとめた問題集です。「事例分析」は、問題文の法律関係を図解化しているので、出題の意図を正確に把握できます。「論点」は、答案に盛り込むべき論点を明示しています。「解答例」は、法律論をどのように展開すべきかに重点をおいて解答例を作成しています。「答案構成」は、論理的な答案を構成する方法を解説しています。
著者 | TAC不動産鑑定士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/10/19 |
ページ数 | 512ページ |
【第9位】不動産鑑定士 会計学 過去問題集
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第9位は「不動産鑑定士 会計学 過去問題集」です。昭和40年から令和5年までに出題された不動産鑑定士論文式試験 会計学の問題と解答例をまとめた問題集です。出題意図を的確に捉えた答案が書けるように、答案構成を図解で解説しています。
著者 | 鎌田 浩嗣 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/11/17 |
ページ数 | 472ページ |
【第10位】論文式試験 鑑定理論 過去問題集 演習
不動産鑑定士おすすめ参考書・問題集ランキング第10位は「論文式試験 鑑定理論 過去問題集 演習」です。16年分の不動産鑑定士試験のうち、鑑定理論で出題された論文問題が完全収録されています。本試験での出題傾向、出題者の問いかけに筋道を通した答案の構成仕方が過去問演習を解くことで身につきます。
著者 | TAC不動産鑑定士講座 |
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出版社 | TAC出版 |
発売日 | 2023/10/25 |
ページ数 | 608ページ |
まとめ
不動産鑑定士の参考書・問題集をランキング形式でご紹介しました。テキストと問題集が1冊にまとまっているものや、図解が豊富で初心者でも分かりやすいものが多いですね。
第1位で紹介した「不動産に関する行政法規 最短合格テキスト」は、合格に必要な知識をコンパクトにまとめているので、とにかく最短で効率よく行政法規の学習をしたい人におすすめです。また、第3位と第4位の「2025年度版 不動産に関する行政法規 過去問題集 (上)」で繰り返し過去問を解くことで、行政法規を完全マスターすることができます。ひっかけパターンまで覚えることができるので、合格のカギともいわれる行政法規をとにかく万全に対策したい人におすすめです。不動産鑑定士試験は、得意分野だけを伸ばしても足切り制度があるため合格には結びつかず、どの科目も苦手としないよう万全な対策をとる必要があります。是非、この記事を参考にして独学勉強頑張ってください。
不動産鑑定士の概要
不動産鑑定士試験は、「短答式試験」、「論文式試験」、および「口述試験」の3つの段階に分かれています。 短答式試験は年1回、通常は5月に実施されます。論文式試験は、短答式試験に合格した受験者が受験でき、例年8月に実施されます。口述試験は、論文式試験に合格した受験者が受験でき、通常は11月に実施されます。不動産鑑定士試験には特に受験資格は設けられていないため、誰でも受験が可能です。ただし、非常に専門的な内容が問われるため、通常は関連分野の学習や実務経験が推奨されます。
不動産鑑定士の学習の進め方
不動産鑑定士試験の試験科目は、民法、行政法規、経済学、会計学、鑑定理論と多くのカテゴリに分かれています。各カテゴリの出題傾向として、
- 鑑定理論ー最重要科目。唯一、短答式試験・論文式試験の出題形式。
- 経済学ーミクロ・マクロの両分野から、それぞれ1問ずつ出題。
- 行政法規ー出題範囲が30以上もの法律にわたり、さらに同じ論点・ひっかけ問題を繰り返し出題。
となっています。このように、科目ごとに基礎的な力はもちろん、正確で論理的な法律論の書き方、答案の組み立て方、論理の展開の仕方、数学理論、応用力などを身につける必要があります。出題意図をしっかりと把握した上で、回答を導き出すプロセスも重要になります。参考書や問題集は、自身が苦手とする分野に絞って学習できるもの、難解な内容をわかりやすい言葉で解説しているものなど、状況に応じて選ぶ必要があります。