この記事では、『宅地建物取引士』について、「宅地建物取引士試験の概要」「試験内容」「合格基準」「受験地」「参考書籍」をまとめています。
宅地建物取引士とは 通称「宅健」「宅健士」という略称があります。つい最近まで「宅地建物取引主任者」と呼ばれておりましたが2015年の法改正を受けて「宅地建物取引士」となりました。いわゆる「士業」になったわけです。
その名の通り「宅健」は宅地や建物などの不動産を取引(売ったり、買ったり、貸したり、借りたり)する際に必要な国家資格です。
不動産の取引は、一生に一度あるかないかというぐらい高額になるため売る側、買う側の双方にとって安全で安心した取引でなければなりません。また民法、宅健業法、都市計画法、建築基準法、農地法・・・。様々な法律の規制があります。なので専門な知識を持っていなければ安全な取引ができません。
つまり、不動産に関する専門知識や法律をある基準以上持った有資格者が必要ということです。
不動産取引のプロフェッショナルそれが「宅地建物取引士」なのです。
宅地建物取引士資格試験の概要
不動産の取引を行う時、その取引の重要事項の説明、重要事項説明書への記名、押印 契約書等への記名、押印は宅地建物取引士が行う必要があります。
その宅地建物取引士になるための概要を具体的に説明します。
受験資格
受験資格はありません。年齢、性別、学歴等の制約はありません。
誰でも受験できます。
※合格後、資格登録に当たっては、一定の条件(宅建業法18条)があります。
受験申込方法
受験の申込方法は「郵送申し込み」「インターネット申し込み」の2通りあります。
事前に準備しておくべきものもまとめましたのでご確認ください。
各都道府県ごとに指定の場所で配布します。
毎年7月1日~7月31日まで(原則)
一般財団法人 不動産適正取引推進機構HPに掲載します。
毎年7月1日~15日まで(原則)
受験手数料
受験手数料は「7,000円」です。
※いったん払い込まれた受験手数料は申込が受付されなかった場合を除き返還しません。
※受験手数料は消費税お帯地方消費税は非課税です。
試験日と試験内容
試験日
2021年10月17日(日)予定
・毎年1回
・10月の第3日曜日
・午後1時~午後3時(2時間)
※ただし、登録講習修了者は 午後1時10分~午後3時(1時間50分)
試験内容
試験の内容は主に次の通りです。
試験方法
・50問
・四肢択一式による筆記試験(マークシート)
※ただし、登録講習修了者は45問
受験地一覧
原則として、現在お住まいの試験地(都道府県)での受験となります。10月中旬に手元に届く受験票に書いてあり、確認することができます。
また、複数試験会場がある場合は希望を出せば指定も可能です。ただし基本的に先着順になるので、希望がある場合は早めの申込みを心がけましょう。
場所は高校や大学のキャンパスなどの教育機関が主な会場です。
合格点と合格率
合格点
50点中、35点程度(7割程度)実施年度により上下しています。およそ31点~37点の範囲で上下しています。また、10年平均でみると34.3点です。
平成27年度の試験は31点であり直近10年で最低点数となっていますが、その年の合格率は15.4%と例年並みなので難易度が高かったものと推測できます
合格率
合格率は約15%~17%。
直近10年で見ると、平均値で15.99%なので大体16%程度でしょう。
全体の結果 | ||||||
合格点(点) | 申込者(名) | 受験者(名) | 合格者(名) | 合格率(%) | ||
一般受験者 | 免除者 | |||||
令和元年 | 35 | 30 | 276,019 | 220,694 | 37,481 | 17.0% |
平成30年 | 37 | 32 | 265,444 | 213,914 | 33,360 | 15.6% |
平成29年 | 35 | 30 | 258,511 | 209,145 | 32,644 | 15.6% |
平成28年 | 35 | 30 | 245,761 | 198,375 | 30,589 | 15.4% |
平成27年 | 31 | 26 | 243,199 | 194,859 | 30,028 | 15.4% |
平成26年 | 32 | 27 | 238,343 | 192,029 | 33,670 | 17.5% |
平成25年 | 33 | 28 | 234,586 | 186,304 | 28,470 | 15.3% |
平成24年 | 33 | 28 | 236,350 | 191,175 | 32,000 | 16.7% |
平成23年 | 36 | 31 | 231,596 | 188,572 | 30,391 | 16.1% |
平成22年 | 36 | 31 | 228,214 | 186,542 | 28,311 | 15.2% |
一般受験者の結果(免除者なし) | |||||
合格点(点) | 申込者(名) | 受験者(名) | 合格者(名) | 合格率(%) | |
令和2年 | 38 | 204,163 | 168,989 | 29,728 | 17.6% |
令和元年 | 35 | 217,914 | 169,021 | 27,481 | 16.3% |
平成30年 | 37 | 209,129 | 163,497 | 22,996 | 14.1% |
平成29年 | 35 | 205,484 | 161,665 | 23,180 | 14.3% |
平成28年 | 35 | 196,358 | 154,252 | 21,768 | 14.1% |
平成27年 | 31 | 196,732 | 153,139 | 21,590 | 14.1% |
平成26年 | 32 | 193,508 | 151,824 | 23,660 | 15.6% |
平成25年 | 33 | 192,704 | 149,239 | 20,674 | 13.9% |
平成24年 | 33 | 196,206 | 155,393 | 23,900 | 15.4% |
平成23年 | 36 | 192,996 | 153,906 | 23,717 | 15.4% |
平成22年 | 36 | 190,476 | 152,585 | 21,614 | 14.2% |
合格発表
2021年12月1日(水)予定
合格発表日は、例年12月の第一水曜日か11月の最終水曜日に行われます。
また、「不動産適正取引推進機構」のHPでも、合格者受験番号・合否判定基準、試験問題の正解番号を確認できます。
※宅建試験の実施団体は不動産適正取引推進機構です。新型コロナウイルス感染症が2021年秋に終息しているとは限りません。2021年6月中旬になったら必ず同機構HPを確認してください。
→https://www.retio.or.jp/exam/