日本には、沢山の美しい温泉建築があります。日本の温泉建築が圧倒的な美しさを放つ理由は、建築が美しいのではなく、建築の自然への寄り添い方が徹底しているところにあります。美しさや非現実的さが足りないと感じられる温泉建築もありますが、それは、自然への寄り添い方が足らない所で、建築的な作り方から脱していないと考えられます。
建築がない屋外の温泉が圧倒的に美しいことが多いのは、より自然に近づいているからに違いありません。この美しさを決定つける「自然への寄り添い方」には、温泉建築ならではの理由があります。
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窓周りのディテールに防水性や気密性など、普段必要とされる機能が不要

建築の窓廻りを考える際、内部と外部を間仕切る窓には、防水性や気密性を確保し建物内部へ水を入れないとする機能が必要とされます。水が室内入ってこないように水返しや、入った場合の排水などは一般の窓サッシには組み込まれていますので、その分窓サッシは形状が複雑となります。温泉建築では、そもそも内部で水を扱う用途の為、それらの外部の水を内部に入れないとする機能は無くても問題にはなりません。
その結果、窓周りの形状は極限までシンプルに作ることが出来るのです。防水や排水などの機能面から解放されることで、極力線が少なくなり窓の存在感が一層薄くなります。窓の存在感を消し去ることで、建築と外部の自然がより一層美しく繋がっていくことになります。
うす暗くてもよい空間が建築の存在感を薄める

温泉には明るさの基準・目安が低く抑えられています。学校の教室は300ルクス程度、一般的なオフィスであれば机上面照度が500ルクス程度、商業施設であれば7500ルクス程度など、建築には場所や用途によって、明るさの基準・目安が設けられていますが、温泉の必要照度は約100ルクス程度と低く抑えられているため、うす暗く設計することが出来ます。また、この100ルクスも目安であるため、100ルクスを下回る照度でも問題にはなりません。このうす暗さが、建築の存在感を薄め、自然の存在感を強めることに繋がっています。
水盤が美しさを増幅させている

温泉が美しく感じる要因の一番の理由は、大きな水盤を低い目線で見る行為が自然に出来てしまっているところです。美しい田園風景や、湖面に映る逆さ富士、夕日が海に沈む瞬間など、全て水盤に美しい風景が映り込み、低いアングルで水盤に映る景色です。自然に囲まれた温泉では、温泉に浸かることで、必然的に水盤に近いアングルで自然と水盤に映った景色が目に入ってくることになります。温浴の行為自体が、自然を増幅させる行為に繋がっているのです。
日本の温泉建築の美しい理由
日本の温泉建築が美しく感じられるのは、水を扱う用途特有の窓廻りの作り方、明るさを必要とされない施設性、水盤での美しさの増幅によって、自然をより一層美しく感じられる環境が整うことにあります。また、人が生まれたままの姿で自然に入り込むシチュエーションも更なるリラクゼーション効果を生み出しているものと考えられます。
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