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【建築士つぶやく】大階段のデザイン

図面制作スタッフ

学校や図書館などの公共施設で、大きな階段をベンチと組み合わせているデザインをよく見かけます。空間の上下移動の場を使ったユニークな発想で、学校などでは児童たちに新しいコミュニケーションを育む場としても用いられています。

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大階段の手摺問題

建築基準法では、下記のような規定により手摺の基準が定められています。

建築基準法施行令 第25条

  1. 階段には、手すりを設けなければならない。
  2. 階段及びその踊場の両側(手すりが設けられた側を除く。)には、側壁又はこれに代わるものを設けなければならない。
  3. 階段の幅が三メートルをこえる場合においては、中間に手すりを設けなければならない。ただし、けあげが十五センチメートル以下で、かつ、踏面が三十センチメートル以上のものにあつては、この限りでない。
  4. 前三項の規定は、高さ一メートル以下の階段の部分には、適用しない。
  5. 大階段をデザインする際には、両側に手摺若しくは壁が必要で、3mを超える場合は中間に手摺を設けることになります。

この中間手すりをどうにかなくしたいと設計者は考えます。中間手すりをなくす案としては、上記法文の3項の蹴上15cm以下、踏面30cm以上とすることで中間手摺をなくすことが可能となります。ただし、蹴上15cm以下の場合、ベンチとしては低すぎて長時間座るには使い勝手が悪くなります。ベンチを組み合わせながら、建築基準法を満足させるためには、後付けのベンチ家具を使う方法があります。又は、建築基準法上の避難の為の階段は別に設け、法的な階段ではない解き方もあります。

 

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大階段のデザイン例

この事例では、手摺のある部分より右側が建築基準法上の階段で、左側はベンチとして(法的な階段ではないと解釈)してデザインされています。手摺をスマートなものでデザインすることで、うまくベンチと階段が一体的に見えるようにデザインされています。

 

この事例は、蹴上15cm以下、踏面30cm以上とすることで中間手摺をなくし全体的にスッキリした印象です。ベンチとなる部分には、階段寸法にピッタリ合う形の家具を設置しています。

 

こちらの事例では、中間の小さな休憩スペースを含めた全体的な幅は3mを超える大階段に見えますが、階段のある部分は3m以内とすることで、中間手摺をなくしたデザインを実現しているものです。階段と小さな休憩スペースを交互に配置することで、法令を満足させる大階段を実現しています。

 

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ニックネーム
one archi

現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。

自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。

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