間取り図・販売図面作成・制作の外注・代行は間取職工所 【下請歓迎】

【建築士つぶやく】ベンチや椅子

図面制作スタッフ

ヒトの利用する施設や住宅には、なくてはならない存在のベンチや椅子。

意外と設計の終盤で考えられることが多くあります。建築にベンチはなくてはならない存在ですが、空間に合わせて如何様にも合わすことも可能な存在でもあるため、設計では空間を造ったあとで考えられることが多いのかもしれません。どんな空間にも柔軟に対応出来るベンチですが、ヒトが誘導して配置されるベンチもあれば、ヒトが自然と座ることでベンチに変わるものもある不思議な存在でもあります。

 

 

※このサイトは広告が含まれております。リンク先の他社サイトにてお買い求めの商品、サービス等について一切の責任を負いません。

座る行為を誘導するベンチや椅子

空間に一つベンチや椅子を置くことで、その方向にヒトを座らせることを誘導することが出来ます。住宅では、リビングやダイニングに座った時にヒトの目線でどのようにその空間が見えるかを操作しながらベンチや椅子の配置などを検討します。例えば、自然の借景が美しいロケーションであれば、その方向に開口部を設け、美しい借景だけを切り取りますが、その切り取り方はベンチに座った時のヒトの目線レベルと方向によって決められます。

この場合のベンチや椅子の配置は、かなり精度高く方向や高さを誘導して決められます。

一方で、もっと大きな規模の施設や屋外の公園などのベンチは、そんな精度高く方向や高さを決めて置かれているのでしょうか。もちろん、そのようなヒトの視線を考慮したベンチの配置をされている大規模施設や公園もあると思いますが、大きな空間に適当に配置されたベンチや椅子が多いと思われます。それでも、その適当に置かれたベンチの方向によってヒトはその方向に座らされることになり、強制的にその方向を向くことになります。

空間の規模が小さい住宅であれば、その小さな空間にいかに大きな宇宙を感じられるかを工夫し、座った時のヒトの目線もmm単位で狙っていきますが、規模が大きくなればなるほど、考え方も大らかになり、住宅ほどシビアに狙わないのかもしれません。

 

自然とベンチ

設計者が狙って配置されるベンチもあれば、ヒトが勝手に座ることでベンチになることもあります。

例えば、階段やちょっとした段差は、設計者の意図に関係なくベンチになる場合があります。ベンチや椅子の座面高さは、凡そ40cm前後が一般的で最も自然に座ることが出来る高さでもあります。階段やちょっとした段差は10cmから20cm程度ですので、一般的なベンチに比べると非常に低い高さになります。長時間座るには適していないかもしれませんが、ヒトは10cmでも段差があれば、足元の床面と切り離された座面と認識できているのかもしれません。

 

ベンチの設計順序の重要性

ヒトが誘導して造られるベンチもあれば、設計者の意図しない自然とベンチになる空間もありますが、ベンチはヒトが一休みしたり、美しい景色を見たりと非常に重要な役割を担っていることは間違いありません。

なのに、ベンチの設計はだいたい終盤。住宅などの規模の小さい建築では、ベンチの位置と高さと方向が決まれば、開口部の切り取り方は、凡そ検討できるため、ベンチの形状や素材などは後で決めることが多くなります。ベンチの形状や素材を決める順番はそんな重要ではなく、空間に馴染むか否かが重要で、空間を造り込んで行く中で、徐々に導き出されるものなのかもしれません。どちらが先に決めるのかはそれ程重要ではないのかもしれません。

 

建築士つぶやくの記事一覧

※タップで各記事ページが開きます。

スケルトン天井平屋は横長プロポーションが美しい自然と人がつながる建築庇の効果橋梁デザイン建築に木を使う有効性ぬるっとした建築耐震安全性の構造部材を活かしたデザイン浮遊感のある建築側溝のデザイン手法4選玄関アプローチに使う床材ガラスブロックしっとりを感じる建築手すりの端部のこぎり屋根の建築ドアノブの色と素材蛇篭をつかった建築オフィスの木製カウンター老いる建築モルタルとコンクリートエクステリアの照明軽やかで透明感のある階段心地よい低い天井金属系の外壁サウナコンクリート打放しの仕上げ谷口吉生の建築ペンダント照明エクステリアと日本の風景オフィスグリーン門構え木目天井間接照明樹種の違い低い重心の空間通路のデザイン透過と反射アルミを使った建築ゆらぎを感じる素材曲線を用いた建築タスクアンビエント照明バイオフィリック書棚シューズクローク大階段駅の建築トラス構造ハイサイドライト玄関ドアコンクリートブロック電柱のある風景とない風景コンクリートと木とレンガベンチや椅子木造建築物の工法いろいろ内藤廣の建築窓周りの省エネ化植物が似合う建築インテリア仕上げ金属屋根スロープを組み入れた美しい建築隈研吾の建築サイディング外壁材安藤忠雄のコンクリート打放しマンションリノベーション建物の色彩計画軒のない屋根デザイン斜面地環境配慮薪ストーブ鋼製扉インテリアグリーンタイル水盤スターバックスパンチング(孔あき加工)パネル中高層ビルのファサード美しい傾斜天井美しい温泉建築畳のデザイン外構照明のデザイン土間、板の間、畳の間の和の床材照明や太陽の光坪庭京町家の魅力フローリングの魅力水を屋内に取り込む建築技術モチーフを纏った建築窓の種類別デザインダブルの外皮乾式外壁材平屋建築建物緑化木製建具金属の意匠吹き抜け空間消防署道の駅舗装緑化コーナー部手すり木質空間巾木建具枠水切りコンクリート打放し住宅杉板の外装材天井のない天井キッチン工場建築格子サイン屋根ガラスお風呂見切り階段天井と照明雨水を見せる方法
 
 
ニックネーム
one archi

現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。

自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。

 

間取図大好きな貴方への一冊!

職工所スタッフ厳選のよく売れている間取図の本を集めてみました。下の記事では、専門性や参考度などをランキング化(★5つ)して紹介。 間取り図の本おすすめ人気ランキング11選も参考に‼

↓タップしてAmazonで確認する↓

 

 
 
 
 

く読まれている記事

 

取職工所カテゴリ

タイトルとURLをコピーしました

\制作現場のつぶやき/

制作現場の声TOPはコチラ