昨今の建築は、ファサードにルーバーを用いられることが多くなってきました。日本の建築界では有名な建築家隈研吾さんの建築にも、ファサードにルーバーを計画することが多く見られます。これは単にデザインだけでなく、様々な役割をルーバーに持たせることができることから多用されているものだと感じます。
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ルーバーの役割
以下に主な役割を挙げます。
【ルーバーの役割1】視線の遮断
ルーバーは外部からの視線を遮るため、プライバシーを確保するのに役立ちます。特に都市部の高層ビルや住宅地では、隣接する建物からの視線を遮ることが重要となる場面が多く見られます。
【ルーバーの役割2】通気の調節
ルーバーは通気を調整するため、室内の空気の質を向上させることができます。自然換気を促進し、エアコンの使用を減らすことで、エネルギー効率を高めることができます。
【ルーバーの役割3】日光の遮断
直射日光を遮ることで、室内の温度上昇を抑え、冷房の負荷を軽減します。これにより、エネルギー消費を削減し、快適な室内環境を維持することができます。
【ルーバーの役割4】騒音の緩和
ルーバーは外部からの騒音を緩和し、室内の快適性を向上させます。特に交通量の多い道路沿いや工業地帯に位置する建物では、騒音対策として有効です。
【ルーバーの役割5】デザイン性
ルーバーは建物の外観を美しくするためのデザイン要素としても利用されます。さまざまな素材や色、形状のルーバーを組み合わせることで、建物に独自の個性を与えることができます。
ルーバーの種類
ルーバーにはさまざまな種類があり、用途や設置場所に応じて選ばれます。以下に代表的な種類を紹介します。
【ルーバーの種類1】固定式ルーバー
固定式ルーバーは、一定の角度で設置されるルーバーです。シンプルな構造で、メンテナンスが容易です。主に視線の遮断や日光の遮断に利用されます。
【ルーバーの種類2】可動式ルーバー
可動式ルーバーは、角度を調整できるルーバーです。手動または自動で調整でき、通気や日光の調節が可能です。季節や時間帯に応じて最適な状態に設定できるため、エネルギー効率が高まります。
【ルーバーの種類3】アルミルーバー
アルミルーバーは、軽量で耐久性があり、腐食に強い特徴があります。メンテナンスが容易で、長寿命です。モダンなデザインに適しており、商業施設やオフィスビルに多く使用されます。
【ルーバーの種類4】天然木ルーバー
天然木ルーバーは、自然な風合いと温かみが特徴です。環境に優しく、エコフレンドリーな選択肢として人気があります。ただし、定期的なメンテナンスが必要です。
【ルーバーの種類5】人工木ルーバー
人工木ルーバーは、天然木の風合いを持ちながら、耐久性やメンテナンス性に優れています。腐食や虫害に強く、長期間美しさを保つことができます。
ルーバーの経済性
ルーバーの経済性は、初期コスト、メンテナンスコスト、エネルギー効率の観点から評価されます。
【ルーバーの経済性1】初期コスト
ルーバーの初期コストは、素材や設置方法によって異なります。アルミルーバーや人工木ルーバーは比較的高価ですが、長寿命であるため、長期的にはコストパフォーマンスが高いです。天然木ルーバーは初期コストが低い場合がありますが、定期的なメンテナンスが必要です。
【ルーバーの経済性2】メンテナンスコスト
ルーバーのメンテナンスコストも重要な要素です。アルミルーバーや人工木ルーバーはメンテナンスが容易で、長期間にわたって美しさを保つことができます。天然木ルーバーは定期的な塗装や防腐処理が必要ですが、その風合いを好む人々にとっては価値があります。
【ルーバーの経済性3】エネルギー効率
ルーバーはエネルギー効率の向上にも寄与します。日光の遮断や通気の調節により、冷暖房の負荷を軽減し、エネルギー消費を削減します。特に可動式ルーバーは、季節や時間帯に応じて最適な状態に調整できるため、エネルギー効率が高まります。
まとめ
建築のファサードに使われるルーバーは、視線の遮断、通気の調節、日光の遮断、騒音の緩和、デザイン性など、多岐にわたる役割を果たします。また、固定式や可動式、アルミ、天然木、人工木、ガラスなど、さまざまな種類があり、用途や設置場所に応じて選ばれます。経済性の観点からも、初期コスト、メンテナンスコスト、エネルギー効率を考慮することが重要です。これら多岐にわたる役割や経済線の観点から、ルーバーを適切に選ぶことで建物の機能性と美しさを両立させることができるため、多くの建築物に採用されているものだと考えます。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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