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【建築士つぶやく】水を屋内に取り込む建築技術

図面制作スタッフ

建築は、屋内へ水を持ち込まないよう計画されるものですが、あえて屋内に水を持ち込むことで、大きな効果を得られることがあります。防水技術や、環境シミュレーションの発達により水の建築への扱い方が変わっています。

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水を建築屋内で使用する場合の技術的処置とそれらのコスト的影響

一般的には建築は、屋根、外壁、窓に囲まれていることが前提で、内装材には水がかかることは想定されていません。水を屋内に取り入れると、その大前提が崩れることになりますので、内装材が痛む、室内の湿度が高まりカビが発生するなどのリスクに対する処置が必要となります。

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下階や他室への水のまわり込み防止の技術と建設コストへの影響

屋内で水を使用することで、使用した部分の下階への防水処理が必要となります。

具体的には2階で水を使用すると、1階部分へ漏水しないように屋根で施すような防水を2階床面で施工しなければなりません。1つの建物で2枚の屋根が必要となるイメージです。更に、水は重力により上から下へ落ちるだけでなく、狭い隙間があると水平にも伝っていきます。水平に伝っていく水に対しても、完全にまわり込まない建築的な工夫が必要となります。それらの水が回り込まない二重、三重の防水処理が必要となり、建設コストに跳ね返ってくることになります。

更に、防水し集水した水は、最終的にはどこかに排水又は再利用するために、建物内部を配管されることになりますが、それら配管も見えない所へ隠す工夫と、配管の漏水リスクに対する防水処置が必要となり、さらに建設コストを膨れ上がらせる要因となります。

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結露防止の技術的解決と設計コストへの影響

水が屋内で常にある状態となると、水分の気化により結露の発生の可能性が高くなります。特に温度差が発生する部分の部材に結露が発生しやすくなります。

一般的に温度差が発生しやすい屋内外との境界は、ガラスや外壁であり結露が発生することを想定し、断熱性を向上させる対策や、結露を排水させる機構が組み込まれます。一方、室内となると内装材でそのような断熱性の対策や結露排水機構は想定されていませんので、結露させないため、湿度を調整する換気や空調の技術的な解決が必要となります。

昨今は、それら環境をシミュレーションする技術が発達したことにより、換気空調設備による結露を制御することが可能となりました。仮想空間をコンピューターなかで作成し、水と空気の環境をシミュレーションして、必要な設備を組み入れる設計を行います。

これらは、設計段階のコストや、設計工期に影響してきます。

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水を建築屋内で使用するメリット

技術的、建設コスト的解説が成されれば、建築屋内で水を使用するメリットは今までにない非日常的空間を作り上げることも出来、大きなメリットともなり得ます。

環境シミュレーションによる光の調整が可能

動きのある水を屋内に取り入れることにより、屋外から屋内に入り込む光の反射角や、演出照明による水の揺らめきを感じることが出来る空間が実現可能となります。環境シミュレーション技術により、動きのある水に対しても、それら光の調整が可能となりました。

動きのある水に加え、植栽や内装のインテリアの配置も環境シミュレーションに取り込むことにより、より奥深い光の演出が可能となり、屋内で居ながらも森林浴をしているような雰囲気に近いものを作り出せるところまで技術は進んでおります。

動きのある水の音の効果

建築屋内で水を使用する場合、ビオトーブや水盤のように静かに使用する場合と、滝などのような動きを魅せる場合の大きくは2種類あります。ビオトーブや水盤のような静かに使用する場合は、水の音の効果は、コンピューターによる人工的な効果音により空間を彩ることがあります。

一方、滝のような動きのある水を魅せる場合、水の生の音を効果音として使用することが出来ます。ただし、生の音の場合は制御が難しく、建物用途によっては逆効果となり得ることも考えられます。

これらの音の制御についても、水を流す角度や、水を流れる隙間を調整し、コンピューター上で環境シミュレーションすることで、程よい音質となるよう制御することが可能となりました。

その建物にあった、最も効果的な水の落ちる音をつくりだしています。

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水を屋内に取り込む建築

水を屋内に取り入れる建築は、温浴施設、商業施設、美術館など特別な建物に採用されることが今までは一般的ではありました。防水技術や、環境シミュレーション技術の発達により、屋内に水を取り込みさまざまな効果を得ることになった今、さらなる新しい使用方法が考えられるのではないかと思わせてくれます。

今後も、屋内に水を取り込んだ建築に期待感が膨らみます。

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ニックネーム
one archi

現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。

自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。

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