サウナは、あの小さな空間に防水性、防火性、断熱性、換気計画などの建築的な多くの制限がかかる特殊な空間です。また、建築的な制限に加え、素肌に直接触れられる空間でもあり建築マテリアルの選定を慎重にしなければいけません。サウナの歴史は古く、海外から輸入してきたものではありますが、どこか日本的な雰囲気もあり、今や温泉や大衆浴場施設だけでなく個人用のサウナまで幅広く愛用されています。
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サウナの歴史
サウナの歴史は古く、2千年以上も前からあるフィンランドの入浴形式で、長い歴史のなか多くの地域の入浴形式や週間の影響を受け、洗練されてきたものが現在に続いているようです。世界各地にもサウナのような発汗風呂のようなものはあったらしいのですが、その大部分は近代社会において消滅してしまったようです。フィンランドのサウナがなぜ歴史的に他の国では消滅した発汗風呂を末永く続けてこれたのか、それは、燃焼とともに人々の病や邪心は体から離れていくと信じられ、この信仰は今も受け継がれてきているからのようです。
サウナの日本的解釈
サウナは、日本の茶室に似た要素があるとも言われています。それは以下の点がサウナと茶室の構造的な要素が似ているからだと言われています。
- 小さな空間
- 小さな出入口
- 炉がある
- ロウリュウ≒茶の湯
茶道の先人たちが小さな空間に無限の心の自由さや、非日常性といった独自の宇宙をつくり出したように、フィンランドの人々も生活の知恵としてサウナに宇宙をつくり出したのかもしれません。
サウナの設計
サウナ設計の勘所は、防水性、防火性、断熱性、換気計画です。防水性については、特に床面・壁面は汗やロウリュウによる水気が直接当たる場所でもあり、定期的な掃除のため、防水性を高めておく必要があります。ただし、人が裸足であるく場所であり、木などの優しい素材が望ましいとされています。そのため、木のすのこで計画し、掃除をするときは簡単に取り外しのできる構造が望ましいです。
防火性については、特にストーブ周りに注意が必要です。鉄のストーブであれば200度~300度まで温度が上昇することもあり、防火性の高い材料を要求されます。一般的に多いのは、ストーブの廻りだけはレンガや石で壁面や床面が仕上げられています。
断熱性については、サウナの効率を高める為に外壁や屋根に面する部分を十分に断熱しておく必要があります。サウナの室内は非常に高温多湿な状態となり、ストーブを切りそのままの状態がつづくと菌などの繁殖により室内の木材の劣化につながります。サウナを楽しんだあとは、十分に室内を換気できる窓や換気扇の計画が必要となります。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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