「住まい」や「建物」という言葉を聞いて、どんな形を想像しますか?
三角屋根の絵本のような家も素敵ですが、いま改めて注目したいのが「ハコ(立方体)」を積み上げるという発想です。一見シンプル、でも実は奥が深い。そんな少しマニアックな建築の世界を覗いてみましょう。
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なぜ「ハコ」を積み上げるのか?

建築における「ハコ」は、単なる四角い空間ではありません。それは最小限の機能を持つユニットです。これらをずらしたり、重ねたりすることで、単なる箱以上の価値が生まれます。
リズムと変化
単調な総二階ではなく、ハコをあえて「ずらす」ことで外観に凹凸が生まれ、光と影のコントラストが建物を彫刻のように見せます。
「間(ま)」の創出
重なったハコの下はテラスになり、上のハコはバルコニーになる。積み上げの隙間が、そのまま豊かな外部空間へと変わります。
機能の分離
「寝るハコ」「集まるハコ」「働くハコ」。目的ごとにハコを分けることで、生活動線にメリハリが生まれます。
スタッキング・デザインの醍醐味:3つのポイント
ハコを積み上げるという発想は、建築にリズムと奥行きをもたらします。スタッキング・デザインの魅力を、設計上の重要な3つのポイントから見ていきましょう。
「ズレ」がもたらす開放感
ハコをぴったり重ねず、少しスライドさせてみてください。

その「ズレ」によって生まれた空間に大きな窓を配置すれば、プライバシーを守りつつ、空だけを切り取るような開放的なリビングが実現します。
素材のミックス
すべてのハコを同じ素材にする必要はありません。

- 1階のハコは、どっしりとしたコンクリート。
- 2階のハコは、温かみのある木材。
異なる質感のハコを重ねることで、建築に独特の表情(レイヤー)が加わります。
「テトリス」のような遊び心
まるでブロック遊びのように、ライフスタイルに合わせて空間を構成する。このワクワク感こそが、積み上げ建築の最大の魅力かもしれません。将来的に「ハコを付け足す」という発想(増築のしやすさ)も、モジュール建築ならではの強みです。
カッコいい「ハコ」には裏がある
ここで少しだけ、プロの視点から現実的なお話を。「ハコをずらす」ということは、構造や防水の難易度が上がるということでもあります。重なっている部分が少ないほど、構造計算はシビアになります。また、ハコのつなぎ目(接合部)の防水処理は、長く住み続けるための生命線です。「見た目の美しさ」と「建物の健康」を両立させる、信頼できるパートナー選びが不可欠です。
まとめ
建築は、ただの箱ではありません。それは、あなたの人生を詰め込むための特別な容器です。次はどんなハコを、どこに積み上げてみましょうか?「完璧に整った美しさ」よりも、少しのズレや隙間にこそ、あなたらしい暮らしのヒントが隠れているかもしれません。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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