日本人には馴染みのある畳ですが、実はサイズが色々とあるのはご存知でしょうか。「6畳の部屋は、畳6枚分」という認識は、歴史的には合っているのですが、現代の住宅様式では正確な数字ではありません。畳の大きさに種類があるのですから、6畳でも大きい畳と小さい畳では、広さが全然違います。本記事では、こうした畳の種類について、そして1帖(畳)の大きさや広さの違いを説明します。
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(たたみ)の大きさが違うワケ
畳の大きさは、種類があって選べるとか、そういう意味でバリエーションがあるのではありません。
元々、畳のサイズは一間(いっけん)と呼ばれる、柱と柱の間(あいだ)の距離を基準につくられていました。京都の三十三間堂は、柱と柱の間が33あることから、名付けられています。この一間の大きさが時代とともに変化している為、畳の大きさにも種類が生じているのです。
畳の種類
畳は、縦横比が2:1で全て統一されています。
しかし、辺の大きさは先ほどの歴史的背景があり、異なっています。
主な畳は全部で四種類あり、中京間、江戸間、京間、団地間となります。
1つずつ確認してみましょう。
中京間
主に、愛知県や岐阜県の中京地方で使用されています。東北地方や北陸地方でも、一部で使用されています。
畳の大きさは、6尺×3尺であり、この畳2枚分で、1坪とされる大きさです。
6尺×3尺という寸法から、三六間(さぶろくま)とも呼ばれます。
江戸間
名前の通り、関東での使用が多く、東北地方や北海道、三重県の伊勢地方でも使用されています。
畳の大きさは、5尺8寸×2尺9寸で、面積を平米(㎡)で表すと、約1.5488平米(㎡)です。不動産公正取引協議会により、表示する床面積の1帖(畳)は1.62平米(㎡)以上というルールがありますが、その面積以下となっています。
別記事で少し触れていますが、「6帖(畳)の広さは、厳密には畳6枚分ではない」ということの真意がここに表れています。現在の法律では、部屋の広さを帖(畳)という言葉で示すときに、江戸間の畳サイズで計算することは、1帖の面積が1.62平米(㎡)以下となるので、できません。
すなわち、6帖(畳)の広さは畳6枚分ではないということになります。
江戸間は呼び名が多く、関東間、田舎間、五八間、狭間とも呼ばれます。
京間
主に近畿や中国、四国、九州地方で使用されます。畳の大きさは、6尺3寸×3尺1寸5分で、中京間よりも大きいです。本間や関西間とも呼ばれます。
団地間
公団住宅やアパート、マンション等の集合住宅の大半が団地間です。
マンションに住んだことのある方が目にしている一般的な畳は、ほぼこのサイズとなります。今まで紹介してきた畳は伝統的な建造物に使用されています。
畳の大きさは、5尺6寸×2尺8寸で、江戸間よりもさらに小さいです。
公団間、五六間とも呼ばれます。
1帖の広さ基準の違い
紹介した畳のサイズが、大きい順にならべると、
京間 > 中京間 > 江戸間 > 団地間となります。
1坪と1帖(畳)の関係
一番大きい「京間」の広さを100%とすると、中京間で91%、江戸間で85%、団地間で79%の広さとなりますので、仮に8畳の場合、京間と団地間では約3平米(㎡)も違います。
シングルベット約1.5個分ですので、けっこうな大きさです。
カーペットでサイズを選ぶ際、何畳用なのか書いてある場合がありますが、畳のサイズに種類があることを知らないで買ってしまい、思ったように入らなかった等の失敗が無いように気をつけましょう。
帖と畳の違い
帖と畳はどちらも「じょう」と読みます。 かつては、洋室の広さを表す時に「帖」と記載し、和室の広さを表す時に「畳」と記載していたそうですが、現在は特に区別する必要はありません。
この漢字の違いで、広さが変わっているわけではありません。
まとめ
畳のサイズは、大きい順に間 > 中京間 > 江戸間 > 団地間 となります。
中京間2枚分(2畳分)で丁度1坪となります。
マンション等で目にする一般的な畳の大きさはほぼ団地間ですが、昔からある戸建て住宅や歴史的建造物をご覧になった際は、その地域により畳の大きさが京間や江戸間として使い分けられているので、よく目にする広さと違う場合があるのです。