部屋を探しているときに、広さ〇〇㎡といわれる場合と広さ〇〇帖(畳)といわれる場合、どちらがイメージできるでしょうか。


6帖=9.72㎡
断然、〇〇帖(畳)だと思います。これは、一般的な日本の間取りを示す基準として広く普及している為です。「部屋が〇帖だから~」という会話は、誰もがしたことがあるのではないでしょうか。しかし、建物の面積を示す基本的な単位は平米(㎡)となります。
そこで本記事では、平米(㎡)と帖(畳)の関係を解説し、平米(㎡)から帖(畳)の計算や、1帖(畳)は何平米か?という疑問も持った方が、すぐに計算できるような解説を行います。
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そもそも平米(㎡)とは?
平米とは、1メートル×1メートルの正方形の面積です。
そんなの当たり前と思われた方、では、畳はどんな形をしているでしょうか。
1枚の畳では長方形だと思います。つまり、図式的に考えることでイメージが湧きやすいので、平米(㎡)と帖(畳)の大きさの関係を理解する為には、先ず平米(㎡)の基本的な図式を統一する為、平米を1メートル×1メートルの正方形で考えておきましょう。


1m×1mの正方形
畳の大きさとは
ここでいきなり難しくなります。
実は、畳は尺という尺貫法と呼ばれる長さを基準にしており、そもそもメートルではありません。そして、昔の建物の作り方の違いにより、現代でも地域によって畳のサイズが異なるのです。
ということは、1畳が何平米か?という問いは、どの畳で?という別の問いを生み出します。なんて細かいことを言い始めるときりがないので、現在では、不動産公正取引協議会で一つの基準を定めています。
それは、1帖(畳)は1.62㎡以上とするという基準です。その為、一般的に何帖かという表現は、1帖が1.62㎡という最小寸法で計算されている場合が多いです。
ただし、ここで勘違いする方がいるので注意が必要です。畳の大きさが地域によって違うことと、1帖の大きさを1.62㎡以上とする基準は関係性こそあるものの、別物です。
難しいのでゆっくりと解説します。
6帖の部屋が畳6枚分は正確には間違い
皆さんの住んでいる家は、全て和室でしょうか。現代でその様な家に住んでいる方は稀です。先ほどお伝えした通り、畳の大きさは地域により異なります。
中京間と呼ばれる6尺×3尺の畳があります。これは、メートルで表すと約1.82m×0.91mですので、約1.65㎡という大きさになります。因みに、この中京間の畳2枚で約1坪です。


中京間の畳2枚で約1坪
中京間の畳より小さいのが、江戸間と呼ばれる畳であり、約1.76m×0.88m=約1.54㎡の大きさです。
つまり、先ほどの不動産公正取引協議会の基準である、1.62㎡の畳の規格は存在しません。
皆さんの住んでいる家は全て和室でしょうか?という問いは、ここに繋がります。
かつては、畳を基準に建物の大きさ(正確には柱割)を決めていましたが、今では畳を基準に部屋をつくりません。
しかし、畳の大きさを基準とする〇〇帖(畳)という表現が、あまりにも一般的に普及している為、部屋の広さを〇〇帖(畳)で表現したいとなります。しかし、地方によって、畳の大きさが違う為、畳の大きさで部屋の大きさを表現しようとすると、地域により大きさが変わってしまいます。
そこで、不動産公正取引協議会で、1帖(畳)という表現は1.62㎡以上とすることが定められているのです。
つまり、6帖の部屋は畳6枚分ではなく、1.62㎡×6以上の広さということです。


部屋の面積が1.62㎡でピッタリ割り切れることは稀
当然、今ある部屋の面積が、1.62㎡でピッタリ割り切れることも稀です。なので、建物の広告としては部屋の面積を1.62以上となる数値まで割った上で、〇帖(畳)と名付けていると考えるのが合理的となります。
平米(m2)から帖を計算する
ここまでの解説で、この記事の主旨は殆どお伝えしていますが、平米(㎡)から帖を計算する場合は、平米に1.62を割った数値で考えるのが1つの目安となります。
例えば、部屋の大きさが26㎡の場合、26÷1.62=16.04≒16畳が目安となります。


平米(m2)から帖を計算する方法
1帖(畳)は何平米?
帖(畳)から平米に換算する場合は、1.62を掛ければ目安になります。
例えば、6帖(畳)の場合は、6×1.62=9.72㎡程度と考えるのが良いです。
畳の大きさから面積を考えると、そこまで広い部屋でない限り大きくは変わりませんが、和室でない以上、1.62を掛けて計算するのがベターです。
換算表で目安を確認してみましょう。
帖(畳) | 平米(㎡) |
---|---|
1帖(畳) | 1.62㎡ |
2帖(畳) | 3.24㎡ |
3帖(畳) | 4.86㎡ |
4帖(畳) | 6.48㎡ |
5帖(畳) | 8.10㎡ |
6帖(畳) | 9.72㎡ |
7帖(畳) | 11.34㎡ |
8帖(畳) | 12.96㎡ |
9帖(畳) | 14.58㎡ |
10帖(畳) | 16.20㎡ |
11帖(畳) | 17.82㎡ |
12帖(畳) | 19.44㎡ |
13帖(畳) | 21.06㎡ |
14帖(畳) | 22.68㎡ |
15帖(畳) | 24.30㎡ |
実際に面積換算機を利用してみましょう。
平米→帖(畳)
※数値を入力して下さい。
帖(畳)→平米
※数値を入力して下さい。
※中京間…名古屋や岐阜などをはじめとする東海地方で利用されています。
公正取引協議会の定めた1帖の広さ(1.62㎡)と一番近い基準尺になります。
※江戸間…関東をはじめ東北や北海道など全国各地で利用されています。
※京間…京都の町家などを初めとする関西地方で利用されています。
※団地間…アパートやマンションなどの集合住宅で利用されています。
畳についての詳細は下記をご参照ください。
まとめ
〇帖(畳)という大きさの目安は、畳の大きさとある程度一致しますが、畳の大きさは地方により変わる為、あまり参考になりません。
但し、不動産公正取引協議会の基準である、1.62㎡以上を1帖(畳)とする定義を基に、平米(㎡)から帖(畳)へ、帖(畳)から平米(㎡)へ換算することが可能です。