建物の面積の表し方は様々です。その中でも、比較的によく見る、平米(㎡)と坪、そして帖(畳)の違い、理解していますでしょうか。今回は、面積換算表と簡易計算機ツールを紹介します。
平米・坪・帖(畳)の違いとは?
平米(㎡)は、国際的に用いられるメートル(m)単位の面積を表します。
対して、坪は日本古来より使用されている尺(しゃく)という単位から生まれた面積です。
また、1坪が約畳2枚分であり、2帖(畳)となります。


平米・坪・帖(畳)の違い
一般に、建物面積や土地面積等も、平米で表現します。畳の大きさは、実は地域により異なります。そちらは、別記事にて紹介しています。
1坪の基準としている大きさの畳は、中部地方に広く使用されている中京間と呼ばれるサイズとなります。
この関係性がなんとなく理解できれば、平米と坪、帖の変換は簡単です。
1平米より1坪の方が大きいということをイメージしましょう。
面積換算の考え方
さて、部屋が何坪で何帖か、ということは、1坪が2帖となるので、そんなに難しくありません。


面積換算


6尺×6尺=1坪
倍と半分の関係性でおおよそ計算できる為です。
覚えなくてはならないのは、平米と坪です。ここを記憶できるように、先ほどの、「坪>平米」という認識が重要になります。
数値が細かくなるので、概略で覚えてしまうとわかり易いです。
メートルを基準に、1尺=10/33mと現在では定められています。
坪の基準である1辺は1.82mですが、正確には、6尺=60/33mと決まっている為、1.818181…という無限小数となります。その中で、1.82mという概算を定めているわけです。
正確な1坪は、6尺×6尺となり、60/33(m)×60/33(m)=3600/1089(㎡)となります。
1㎡=何坪は、その逆数を求めればよいですから、1089/3600=0.3025となります。
つまり、1㎡=0.3025坪となります。
お解りいただけたでしょうか。
なぜ、この部分をしつこく解説するかというと、ここが、建設業界の人でも勘違いする大きなポイントとなるからです。


1(坪)=3.305785124…(㎡)と割り切れない
割り切れない数字で面積を換算することは、間違いのもととなります。
「不動産の表示に関する公正競争規規約」にて、面積を表示する際は、平方メートルを単位とすることが決められていますが、平方メートルを坪数に正確に換算する場合は、0.3025を基準に換算しなくてはなりません。


0.3025を基準に換算
㎡を坪にする場合は、㎡×0.3025
坪を㎡にする場合は、坪÷0.3025 とすることが一般的です。
よくある間違いとして、1坪=3.3㎡や3.31㎡と覚える方がいますが、0.3025で割れない場合に、少数第3位を四捨五入しているだけです。
坪・平米(㎡)・帖(畳)の面積換算表
換算表で面積の参考としてください。
坪 | 平米(㎡) | 帖(畳) |
---|---|---|
1坪 | 3.31㎡ | 約2帖 |
5坪 | 16.53㎡ | 9.98帖 (約10帖) |
10坪 | 33.06㎡ | 19.96帖 (約20帖) |
15坪 | 49.59㎡ | 29.94帖 (約30帖) |
20坪 | 66.12㎡ | 39.92帖 (約40帖) |
25坪 | 82.64㎡ | 49.90帖 (約50帖) |
30坪 | 99.17㎡ | 59.88帖 (約60帖) |
35坪 | 115.70㎡ | 69.86帖 (約70帖) |
40坪 | 132.23㎡ | 79.84帖 (約80帖) |
45坪 | 148.76㎡ | 89.82帖 (約90帖) |
50坪 | 165.29㎡ | 99.80帖 (約100帖) |
55坪 | 181.82㎡ | 109.78帖 (約110帖) |
60坪 | 198.35㎡ | 119.76帖 (約120帖) |
65坪 | 214.88㎡ | 129.74帖 (約130帖) |
70坪 | 231.40㎡ | 139.72帖 (約140帖) |
75坪 | 247.93㎡ | 149.70帖 (約150帖) |
80坪 | 264.46㎡ | 159.68帖 (約160帖) |
85坪 | 280.99㎡ | 169.66帖 (約170帖) |
90坪 | 297.52㎡ | 179.64帖 (約180帖) |
95坪 | 314.05㎡ | 189.62帖 (約190帖) |
100坪 | 330.58㎡ | 199.60帖 (約200帖) |
坪数に、0.3025を掛けて平米数を算出しています。
帖の面積は、公正取引協議会の定めにより、1帖=1.62㎡以上とされていますので、
中京間1.82m×0.91m=1.6562㎡として算出しています。
基本的には、1坪=2帖ですので、10坪で20帖、50坪で100帖という目安になります。
まとめ
1坪 > 1㎡という感覚が大切です。
そして、割り切れた数字である、0.3025を基準として、「×」「÷」を計算することで、㎡から坪へ、坪から㎡へ計算しましょう。
余談ですが、建物の設計業務では、基本単位がミリメートルになります。
ですので、面積は㎡を算出した後に、0.3025を掛けて坪数を算出することが常識です。
「1坪が3.31㎡だから…」という頭で坪面積算定をしたら、当然細かい部分で面積がズレる為、絶対に行ってはなりません。