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尺貫法の単位:寸・尺・間・里 の長さを徹底解説

長さを計測するとき、km(キロメートル)、m(メートル)、cm(センチメートル)、mm(ミリメートル)で表現すことが一般的ですよね。

これは小学校の算数の時間にkm、m、cm、mmで学習し高校、大学までその単位で学習してきたからなのですが、ではなぜこうした単位が一般的かご存知でしょうか。

実はkmやmmといった単位は「SI単位」と呼ばれ、国際的に定められ世界中で広く使用されている単位系なのです。国際単位(International System of Units)のことですね。

日本国内の単位導入
・1885年にメートル条約に加入し1891年に尺貫法導入
・1951年にメートル法が義務化
・1974年に国際単位系(SI単位)が導入

こうした世界基準への統一の背景があり、現在の義務教育での周知徹底に至ったわけです。

しかし、読んでいてお気づきかと思いますが、尺貫法からSI単位へ切り替わったはずなのに、なぜかまだ耳にすることがありませんか。

これは、建築の分野で尺貫法の特に長さの単位が使われているからです。
そんな、いまでも使われている尺貫法の長さについて説明していきます。

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メートル法と尺貫法の換算について

尺貫法の長さの単位は「寸・尺・間・里」があります。

尺貫法の長さの単位
・1寸=1/10尺 3.0303cm
・1尺=1/3.3m=30.303cm
・1間=6尺=1.8182m
・1町=60間=109.09m
・1里=36町=3.9273km
尺貫法-メートル法換算表
mkm
メートルキロメートルすんしゃくけんちょう
10.001333.30.550.0091660.000254
100013300033005509.166660.254629
0.03030.000030310.10.01660.000277770.0000077
0.303030.0003031010.1666660.00277770.000077
1.818180.00181860610.0166660.000462
109.090.109093,6003606010.027777
3927.273.927271296000129602160361
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寸(すん)

「一寸」は尺貫法の長さの単位です。

一寸=3.03cm=30.3mm(一尺の1/10)
3.03cm×10=30.3cm→一尺

そのほか、わずかな時間・距離・量 小さい物事のたとえとして使われたり、「一寸先は闇」というようなことわざにも出てきますね。昔話に登場する「一寸法師」の大きさは3.03cmです。掌にのるほど小さいというのも頷ける小ささです。

建築に関わる「寸」の使い方

五寸釘

五寸釘

大きさは30.3mm(一寸)×5=151.5mmです。

屋根の勾配

屋根の勾配は現在でも「寸」で表します

屋根の勾配

尺貫法勾配(寸法勾配)
水平距離10寸(303.03mm)に対して、高さが何寸あるかで表します。「3寸勾配」といった言い方をします。

また、屋根勾配によって使用できる屋根材も異なってきます。

例えば瓦屋根の場合は厚みがある瓦を重ねていく関係で、実際の屋根勾配に対してそれぞれの瓦の勾配はゆるくなります。屋根の上でうすの流れや水切りの関係から屋根材ごとに最低勾配が決まっており、雨漏りのリスクを回避するためにも厳守しなければなりません。

「金属屋根」の場合の必要最低勾配
1寸勾配(1/10 約5.7度)以上
※平葺き・横葺きの場合は3寸勾配以上
「スレート屋根」の場合の必要最低勾配
3寸勾配(3/10、16.7度)以上
「瓦屋根」の場合の必要最低勾配
4寸勾配(4/10、21.8度)以上

分数や角度で表現する場合もありますが、まだまだ尺貫法で勾配を表現されています。

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尺(しゃく)

尺の由来は、手を広げたときの親指の先から人差指の先までの長さを2倍にしたものです。

一尺=30.3cm 303mm

実際親指の先から人指の先まで測ってみると約15cm程度です。このことから尺貫法とはもともと身体尺(人間の体の一部を尺度として単位)から発していることが分かります。

つまり、1尺のおおよその大きさが計測しなくても体で推測できるということです。

 

建築に関わる「尺」の使い方

「巻尺」

巻き尺

巻き尺

使用しないときは巻枠に巻き込んで格納して携行する長い物差しです。ご家庭でも長さを家具などの寸法を測るために使うのではないでしょうか。金属製、繊維製および竹製などがあります。

脚立の寸法や建材などの寸法

「6尺の脚立」のように、建築現場では脚立の寸法を「尺」で表すことが多いです。

また、建材などの寸法も「尺」を基準にしているものが多くあります。 

・建材や間取り、モジュールは910mmx1820mm(3尺x6尺)「サブロク」
・間仕切り壁のピットなどは303mm(1尺)ピッチや455mm(1.5尺)ピッチなどの規定がある。
・パネルの大きさ「サブロク板」(3尺x6尺) (910mmx1820mm)
        「シハチ板」(4尺x8尺)(1212mmx2424mm)
・敷き鉄板の大きさ「ゴットウ」(5尺x10尺)(1515mmx3030mm)
         「ゴニジュウ」(5尺20尺)(1515mmx6060mm)

尺貫法は表面上は消えていますが、まだまだ使われているといっていいでしょう。

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間(けん)

「間(けん)」は字の通り「間(あいだ)」の長さを表す単位のことで、柱と柱の間を一間と呼びます。有名な建築では京都の「三十三間堂」ですね。柱の間が33間あります。

1間=6尺=1818mm=1.818m

ちなみに1間x1間=1坪(3.3m2)となります。

今日でも日本家屋の設計の際に用いられる「間」には、東日本を中心として使われる江戸間(田舎間)と、西日本を中心として使われる京間(本間)などがあります。

江戸間 – 1間=6尺。畳の大きさは5尺8寸×2尺9寸
京間 – 1間=6尺5寸。畳の大きさは6尺3寸×3尺1寸5分

そこに敷かれる畳も約1間×0.5間の大きさとなりますが、実際には柱と柱の間に配置されるので柱の幅の分だけ小さくなります

このように「間」はそれぞれ違いがありますが、一般的には江戸間が採用されたようです。そしてその間の長さを「間(けん)」と呼ぶようになっていったようです。

建築業界では職人さんとの会話でよく耳にします。

私の個人的な経験ですが、足場に張るメッシュシートの大きさを表現する時に使われることが多かったように思います。メッシュシートの大きさが1間x3間なのでサイズを伝えるときや、ブルーシートの大きさを表現する際に「2間3間のブルーシートを持ってきて」などに耳にしました。

まだまだ「間」は建築業界では使われている単位といえますね。

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里(り)

もともと中国から「里」が伝えられ、律令制では大宝律令で長さが決められていました。中世・近世で様々に長さが改訂され1里を36町と正式に規定されたのは1891年の度量章衝法でのことでした。

1里=36町=2160間=12960尺=3.9km
中国では 1里=500m、朝鮮では400mに相当

建築の現場では使われない「里」

「里」はほとんど使われていないのでいわゆる死語であるといえるかもしれません。

ただ、建築に関わらず言葉として使われる場面はあります。

「一里塚」

旅行者の目印として大きな道路の側に1里(≒3.9km)毎に設置した塚(土盛り)を示す、いわゆる街道のマイルストーン・キロポストと同様のもの。

人生設計をする際の自分の夢への目標を示したりすることもあります。

「千里眼」

遠方の出来事や将来のこと、また隠れているものなどを見通す能力。
また能力を持つ人。

「万里」

1万里の意味。≒39,000km
非常に遠い距離。きわめて遠いこと。

「万里の長城」の表現は非常に長い距離の城である意味。
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まとめ

・日本では尺貫法はすでに廃止されメートル法に統一されている。1951年にメートル法に義務付
・尺貫法の長さに「寸・尺・間・里」 がある。
・1寸=30.3mm=3.03cm
 わずかな時間、距離、量、小さいものを表現している。
・1尺=10寸=303mm=30.03cm
 手を広げたときの親指の先から人差指の先までの長さx2倍
・1間=6尺=1818mm=1.818m
 従来、柱と柱の間のことを1間と呼んでいた。
・1里=36町=2160間=12960尺=3.9km
 「一里塚」など言葉としての表現がのこっている。

尺貫法は素手に廃止された長さの表現方法ですが、建築業界含めまだまだ使われている言葉であり、これからも受け継がれていく表現も方法であるといえます。

そこで決められたモジュールは美しく、日本人として丁度よい、心地良い長さの表現方法なのではないのでしょうか?

何百年前から使われ、表現されさらに今も使われていて存続し続けているのはそういう意味があるのではないのでしょうか。

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