横すべり窓とは窓枠の左右にあるレールに沿って開閉させる構造になっている窓を指します。「横滑りだし窓」とも言います。窓が建物の外側にせり出し庇(ひさし)のような形状になるのが特徴です。
横滑り窓はトイレや浴室、洗面所など狭く湿気が籠りやすい部屋に多用されていますが、これは窓を開ける角度の調節が容易なメリットがあるためです。室内の温度や湿度の微調整を行うには窓の開閉の角度調節が容易な横滑り窓が最も向いています。また、横すべり窓は外部からの視界を遮りながら換気用の空間を確保できるので第三者に室内を覗かれるリスクを減らして室内環境を良好に保つことができます。
窓としての開口率が高いのでよく排煙窓としても採用されます。排煙の開口面積は建築基準法上 その室の床面積の1/50以上と規定があります。さらに天井から80cm以内が排煙の有効面積として認められるということです。横すべり窓は横長の形状で設計することで高い箇所に設置することが可能となります。従って天井から80cm以内の部分の排煙有効面積をクリアすることが可能になるということです。